2007年12月19日水曜日

たのしいご飯 その2

ほどほどな近所?においしいお店があるというので行ってみた。
今まで前は通ってたのに、まったくレストランだとは気がつかなかったお店。

約束より少し前に着いたので早めにバーに座って待ってたけれど、バーで出されるワインもカクテルも少しこだわりがあっておいしいものが多かった。お店のお兄さんたちが試作に作っていたドリンク(クリスマス用)をちょっと味見させてくれたりもする。何よりそのお兄さんたちが愛想よしでかわいい。
店内も程よい感じにこ洒落ていいのだけれど、何よりお店から100マイル以内の産地の食材にこだわっているところが気になったメニュー。食べたものは、牡蠣フライ(ってよかったんだろうか。11月にタンカーが橋に座礁してオイルがながれだしてからは、安全を確かめるまであまり食べてはいけないって思ってたのを忘れてた)とカボチャのサラダ、モントレー産いわし(これまたよかったのか)、フェンネルやきゅうりのピクルスなどの盛り合わせ、ポークチョップ。


どれも素材がきゅっとしていて、本当においしかったのだけれど、ポークチョップが絶品。カリカリとした外側と中のやわらかさ、ジューシーさ!久々に味をかみ締め、肉を堪能できたお料理だった。

サンフランシスコは次々に新しいお店がでてきているのだけれど、コストと味がいい、+サービスもよい、というお店は結構探すのが難しい。何より、地元の農家をサポートし、近場の旬のものを取り扱って運送による炭素収支のムダもはぶいているということでかなりポイントが高い。 オススメです。

fish and farm


2007年12月16日日曜日

たのしいご飯


人を呼んで家でごはんを食べるのは大好きなのだが。
いつも終わりの部分で少々気がめいる。

来年はdish washerがある家にうつるか、もしくは片付けなんて明日明日~、という人になるか。

どっちかだな。と思った。

2007年11月13日火曜日

本について

自分の部屋の本棚を見ていつも思うのが、

...ああ、読んでない本が本当にいっぱいあることだよ。

です。本を読むのも好きだけれど、実は買うのも異様に好き。お客が来るたびに、「この本全部読んだんですか」とか聞かれますが、そんなわけはない。買ったままの本が結構本棚を占めてる。

本屋さんに行ったりアマゾンをチェックするたびに思わず買いそうになるのだけれど、この所はぐっとこらえている(うそ。この間一冊買っちゃった)。途中まで読んだ本が家に鬼のようにたまっているので。

家でのんびりと本を読むというのは至福の楽しみではあるけれど、どうもこの所、読んでいない本たちが気になって、推理小説とかどうしても終わりが気になる本をのぞいては読みきらないうちに他の本をまた読み?をしてしまう。Reading力強化と思って購読しているthe new yorkerが、毎週届いて、これもまたかなりのプレッシャー。あと、毎日バスに乗っていると、なんでだか他の人が、読みたいと思っていた本を読んでいて、それをみたらたまらなくそれを読みたくなる。

服なんかと違って多少衝動買いをしても大丈夫だし、いつか読めば問題はない。だけれど、またいつ引越すか分からないのに、本ばっかり増やしてどうするつもりなのかは、自分でも不明。

...なんとか集中して本を読みきる方法はないだろうか。

そんな本たちに囲まれながら、どうしても最近気になって購入しそうになっている本が、The Big Oysterという本。New Yorkの街形成の歴史をカキの食文化を踏まえながら書いているらしい。Petra Blaisseが薦めてたのだけれど、どんな本なんだ?ひとまず、うちにあるharry potterを読み終わってから...ということを書きながら、なぜかうちの本棚に「美しい国へ」があることを発見。

早く読まないから首相まで変わっちゃたよ。

2007年10月21日日曜日

Chez Panisse


先週の話になりますが。バークレーにある有名なレストラン、chez panisse( http://www.chezpanisse.com/)
へ行ってきました。

アリスウォーターズによって71年に創業された、というお店ですが、ローカルの農場(ローカルファーマーのサポートでもあり)で、環境に負担なく生産された厳選された素材を使っていることで有名。地のもの旬のものを、素材を殺すことなくおいしく食べるというのは、アメリカでは難しいけれど、ここではそうしたことがもう30年以上も続いているのです。メニューは4皿1コース、と決まって、入手される素材によって毎晩コース内容が変わります。

椅子についてまず出された野菜。ラデイッシュとフェンネルの茎をきっただけのものだったのだけれど、久々に野菜を食べて、「おいしい!」、と声に出してしまいました。西海岸の州はどれも農業が盛んな土地であり、ファーマーズマーケットなどで旬のオーガニックの野菜を手に入れる機会には結構恵まれています。でも、カリフォルニアは多分他のどの州にも劣らず、農業と人とのつながりが強い。生産する人、作る人、食べる人、それぞれがきちんとつながっているから、土地から生まれるもの、土地のチカラのようなものを、体に安心して受け入れることができるのです...自分で望む限り。

どこに住んでいてもそうなのですが、今は自分でそうしたスタイルをきちんと選ばない限り、量産された出所の不明なものを何も分からないまま、どんどん体に溜め込んでいくシステムになっているのではないかと。値段が安いからという理由で選んでしまう食べ物が、無機質・有害なものをどれだけ含んでいるのかも分からない。

旬を都市部で食べるということは非常に贅沢にもなりえるのですが(実際、オーガニックのものを手に入れるのは非常に値段が高い!)、こうした土地と人とのつながり、というものを、本当に実感できるのは、口にいれて、おいしい!と感じ、素材のチカラを頂いている、と感じることができる瞬間にあるのではないかと思います。

アリスウォーターズは最近、プラスチックのボトルに入った水を撤廃しよう、という活動にも参加しています(プラスチックを生産・リサイクル・廃棄する過程や、そのボトルを宅配する際に発する燃料費を削減して環境に負担をかけない、ということですね)。現在レストランで出される水は水道水をろ過したもの、もしくは自家製のスパークリングウォーター(おいしかった)です。

いろんな意味で、環境と人と食、ということを実践しているレストランですが、予算の許す限りまた行ってみたいと思います。毎日の生活でも、体にも環境にもやさしいおいしいもの、をなるべく(これまた予算の許す限り)食べてみたい。

写真は同行者takimoto氏によるもの。食べ物の写真、もう少しとっておけばよかった。

2007年10月2日火曜日

夏の思い出


気がつけばもう10月。早いなあ。
今年は9月頭に1週間だけ日本に帰国したので、本当に久々に日本の夏を楽しむことができました。
楽しかったけれど、蒸し暑かった。

季節のないサンフランシスコ(夏なのにコートを着てる)は、ものすごく寒いとか、ものすごく暑いとかがない分、いつも同じに思える。だからこちらへ来てからの2年は、おんなじ調子で毎日過ぎていくので、気がつけばものすごく時間がたってる。

季節があるのはやっぱりありがたいのです。

2007年10月1日月曜日

pixar

天気のいい土曜日。友達のお友達のそのまたお友達、という人が働くpixarへ遊びに行ってきました。

pixarといえば、最近ならばratatouille, cars, 少し昔で言えばnemoなど数え上げればきりのない名作を次々と作り出している会社。その仕事場にお邪魔できるのはめったにないのでもうそれはそれは大ハシャギ。

emeryvilleにある会社はそれはそれは頑丈そうなフェンスで囲まれていましたが、中はピクニックエリア、野外劇場、プールなどアメニティとしてのランドスケープには恵まれていて、しかもメインテナンスがしっかり行き届いるようです。外とは違ったお昼休みにこんなところでのんびりできたらさぞかし仕事もはかどうだろうなあ...っていうより、こういう会社のランドスケープデザインとかしたいよなあ...お金もかけられそうで、とうらやましく指をくわえ。



ビルの中もひろびろと。 入ったところまでは写真をとていいようだったので中の様子をパチパチと。
中央入り口付近にモンスターズインクでおなじみのものが..

このホールはいろいろイベントがある時にも使われているそうですが、両方にはカフェテリア。一つのカフェテリアは朝ご飯専用のもので、写真は朝ごはんがタダで食べられるそう。

...ええなあ。大きくて儲かっている会社は。と、なぜか貧乏な家の子どものようにすべてにジェラシー。

作品そのものの製作過程などが上のホールに飾れているのですが(今は最近公開になったratatouille)さすがにこれは写真に取ってはダメということなので、なし。




でも展示されたスケッチや細かな制作プロセスを見ていると、本当に細かなディテールにこだわっていることが分かります。小さなねずみの表情や動きはともかく、シーンの中で一瞬しか映されない背景や商品(自分たちでちゃんとラベルのデザインすらしているのですよ!)が、とてもとても細部にわたってデザインされているのです。ギャクのストーリーボードなるものもあったりして。想像力が豊かではないとやっていけなさそうなお仕事ですが、何より自分が本当に楽しく仕事しないと、こうした楽しさって伝わってこない。すごくクオリティの高い仕事が生み出される場所に興奮。

最後の写真は、出来上がった作品を見る社内上映室。試写室もあわせて3室。楽しいツアーでしたが、夢を売る人たちの、夢の現場を見られてとっても幸せでした。

2007年9月28日金曜日

はじめまして

渡米をしてこの9月で5年になりました。ランドスケープデザイナー、という仕事を始めてもう2年になります。

日本から米国へ来た時はまだ学生で、大学院が終わるまでの3年を途方もなく長い時間と思っていましたが、それからもう5年。長い様であっという間でした。

森林学というバックグラウンドで米国のランドスケープデザインに飛び込み、学生としても社会人としても、色んな経験を積んできましたが、未だに毎日わからないことだらけです。今日分かった!と思った事も、1週間後に???と思うことがあったり。技術やセンスのなさに頭をかかえたり。何より英語でのコミュニケーションは今だに高い壁となって立ちはだかることがあります。

でも、何より自然、人、社会、文化..この世に起こる様々な現象を布を織り込むように作り上げていくランドスケープデザイン、というもの可能性に惹かれ続けてしまうのです。
そうして何より、自分が場所をデザインしていく、というプロセスに深く関わっていけることを、とても嬉しく思っています。

また米国でのランドスケープデザインは、歴史の浅い大国ならではの、自由に、また果てしなく様々な可能性を追い求めて作り上げていく事に醍醐味があるのではないでしょうか。多少荒いところもありますが、多くの人々が、場所の持つ可能性というものに様々な角度から真剣に取組んでいます。

そうして作り上げてられていくランドスケープデザインは今目の前で見える風景として存在するだけでなく、誰かの思い出の中の一部分として、たくさんの人の心の中に風景を作り上げていくことでもあるのです。まだまだ勉強することもたくさんありますし、へこむことの方が多いですが、これから先もランドスケープデザインというものにずっと関わって生きたい、と切に願うのです。

というわけで、軽く自己紹介をしてみました。以前にもミクシィや他のブログで日記を書いていましたが、このブログは、ランドスケープに関することや、おそらく私の日々の何でもないたわいないことをつらつらと書き綴っていくものになると思います。タイトルのurban kitchenは暫定的なタイトルではありますが、何となく、このブログが将来的には、都市の中で起こった様々な出来事を自分なりにコトコトと煮込んでお出しするような感じになったらいいなあ、という思いをこめてみました。若干訳がわかりませんが。

というわけで、本日よりブログ、スタートです。